自作PCを買う人って、一昔前までは一部のマニアックなおじ様が中心でしたが、最近はYoutuberやストリーマーの影響で年齢層が下がり、小学生の購入も増えてきました。
パソコン初心者でも自作PC作れますか?
こういう質問をされると販売員としては「誰にでも作れますよ!」と言いたいところですが、自作PCにむいてる人とむかない人は明らかに存在します。
この記事ではパーツショップで20年以上の販売経験のあるぼくが「自作PCやめとけ」にあてはまる、むいてない人の条件を解説します。
この人はやめた方がいいなって思うことよくあります。
自作PCの購入を迷っている初心者の方は、自分があてはまっていないか是非ご覧下さい。
パソコン初心者が自作PCを検討する主な理由3つ
- BTOパソコンよりも安く作ることができる
- 見た目にこだわったカッコいいPCが欲しい
- パソコン内部について勉強したい
まず最初に自作PCの購入を検討する理由として多いのがこの3つです。
BTOパソコンよりも安く作ることができるから
出来るだけ安く買いたいから自作PC選ぶのってアリですか?
見た目にこだわらず安いパーツを選べばBTOパソコンより安くなるかも
自作PCの場合、自分に必要な機能・パーツだけを選んで作ることができるので、余計な部分に費用をかけず同性能のBTOパソコンと比べた時に安くなる場合があります。
どれくらい安くなるかはパーツ構成によるので、BTOショップのセール品の方が安い場合もあります。(割と採用しているパーツが不明瞭な場合が多いが)
自作PCはPCケースや冷却装置等の性能比較が難しいパーツの価格が、全体的な予算に大きく影響するのでそこにこだわるとBTOパソコンよりも高くなる場合がほとんど。
なので、ここで言う安く作れるの定義は「パーツにこだわらなければ安く作れる」を意味します。
価格重視、性能重視、見た目重視、すべて自分次第です。
見た目にこだわったカッコいいPCが欲しいから
最近は白いゲーミングPCをSNSでよく見かけるようになりました。
それらのほとんどが自作PCで、BTOパソコンと比較すると圧倒的に「かっこいい」「かわいい」のでSNS映えを狙う人は自作PC一択です。
昔は自作PCの価格を決めるのは各パーツの性能しかなかったのですが、最近は「見た目」の要素が増えてきたので、それを踏まえたパーツ選びが必要になります。
例えば「メモリは32GBでいいですか?それと…光らせますか?」今はこんな接客が日常です。
白いパーツで統一して目いっぱい光らせたい!
最近は見た目にこだわった白いゲーミングPCが人気ですね
性能に関係ない部分にお金をかけるって興味ない人には理解できないと思いますが、アパレル用品と同じで「高いけどカワイイから買う」が存在する世界。ある意味これが自作PCの一番面白いところです。
パソコン内部について勉強したいから
学生さんで自作PCに挑戦したい理由で多いのがコレ。素晴らしい理由だと思います。
ゲーミングPCがどんなパーツで構成されて動作しているのか、実際に自分で作ることで理解が深まるのは間違いありません。
知識を得ることでPCが不調になった時でも自己解決できるようになります。これは大きなメリットです。
最近のパーツ構成はかなりシンプルになっているので、10年前と比べると難易度は格段に下がっています。
それでも注意する点はありますが、苦労して組み立てたパソコンが起動した時は感動しますよ。
ちゃんと電源入って良かった…
そんなことに喜びを感じられるのが自作PCの良いところですね。
自作PCはやめとけ むいてないのはこんな人
- リスク管理ができない
- そもそもパソコンに興味がない
- 身近に詳しい人間がいない
リスク管理ができない
まあ適当につないだら動くだろ
信じられませんがこんな人います。少しも調べずやっちゃう人。
せめてネットで調べる、マザーボードのマニュアルを見てみるくらいはして欲しい。
こういう人は作る過程でパーツを壊してしまうことも…下手したらショートして発火の危険性もあります。
そもそも電子部品はデリケートなのでそのつもりで取り組まないと失敗しますよ。
初歩的なミスをおかしてパーツを壊しても誰にも文句は言えません。
リスクを理解して、しっかり調べてから行動できる人でなければ自作PCに手を出してはいけません。
完成品のBTOパソコンと違って自作PCにはパーツごとの保証しかありません。
組み立て作業時に起こる自損事故は保証の対象外になる場合が多いので慎重に作業をすること。
そもそもパソコンに興味がない
ゲームやりたいだけでパソコン覚える気はありません
ゲーミングPCが欲しくて友達に何となく自作PCが良いって勧められた勢にあるパターン。
はっきり言ってこういう人はPS5買った方が良いです。
こういう人は他人の言うことを聞かない傾向があります。
組み立てる段階でのトラブル、使用中での不具合も全てパーツのせいと考えてしまう。
例えばうまく起動しない時に、自分の組み立て方法に問題があるのでは?と疑って確かめることをせずに、すぐにパーツが壊れてると決めつけてしまう。
もちろんパーツの不具合の可能性もありますが、その前にチェックすべき部分をやろうとしないと先には進めません。
当たり前ですが 自作PCはゲーム機とは違います。
少しでもパソコンのことを覚える気がなければ自作PCはやめましょう。
それでもゲーミングPCが欲しいなら、せめてショップでサポートの受けられるBTOパソコンを選ぶべきです。
身近に詳しい人間がいない
色々聞きたいんだけど身近に詳しい人がいない…
これは環境の問題で自分自身のせいではないのですが…
近くに自作PC経験者の詳しい友人がいたら心強いですよね。
最初のパーツ選びから組み立て作業までアドバイスが受けられるなら安心して自作PCに挑戦できるでしょう。
BTOショップへ行くことができるならショップ店員にアドバイスを受けることができます。
身近に詳しい人間がいない場合はネットで情報収集して得た情報をもとにパーツを購入し組み立てを行うということになります。
もしパーツ選びの段階で間違った構成にしてしまうとそこで詰みます。
初心者の場合だと情報収集するにも限界があるので、第三者から最適な組み合わせかどうかのチェックが欲しいところです。
イチかバチかで挑戦する人も多いと思いますが、安全性を考えるならBTOパソコンという選択肢もあります。
見た目にこだわりたいとかの志は分かるのですが、リスクを冒してまで挑戦して失敗するよりもBTOパソコンを使ってパソコンのことを覚えて、次は自作PCにするという段階を踏むのもお勧めです。
プロ野球選手が国内で何年かプレイしてからメジャーに挑戦するみたいな感じと思ってもらえれば良いかと。
最初から自作PCは少しハードル高いという認識を持ちましょう!
それでも自作PCがほしいなら組み立て代行サービスを利用する
それでも自作PCが欲しい人は、大手BTOショップが行っている組み立て代行サービスを利用しましょう。
TSUKUMO、ドスパラ等では自分で選んだPCパーツで自作PCの組み立てを行ってくれるサービスがあります。
費用は2万円位が相場で、納期はショップにより異なります。
自分の希望の構成をもとにパーツを見繕ってくれて作成もしてもらえるので、リスクを回避しつつこだわりの自作PCを手に入れることができます。
ちなみにメルカリ等のフリマサイトで自作PCの作成を請け負っているショップはお勧めできません。
何故かと言うと使用しているパーツのメーカー保証が使えないので中古品というスタンスになります。
そもそも使っている全てのパーツが新品かどうかも疑わしいので安易に飛びつかないこと。
初心者は正しい知識を持って自作PCに挑戦すること
ぼくの自作PC暦は20年以上ですが、昔と比べて組み立て作業が簡単になっているのは間違いありません。
ユーザーの年齢層が下がってきているのは、YoutubeやSNSで組み立て動画等が簡単に見れるようになり情報収集がし易くなったからだと思います。
あとは間違った情報を鵜吞みにせず情報の取捨選択を行えばネット上での情報だけで十分な知識が得られるでしょう。
しかしネット上では様々な情報が飛び交っているのでどれが正しい情報なのか分からなくなってきます。
そんな時は販売店に確認するのが一番間違いない方法です。
何故なら彼らは販売店の立場上、受けた質問に対して無責任な回答は絶対にしません。
実際にぼくの経験上、店舗でそういった質問を受けることはよくあります。
答え合わせのために販売店に来る人って結構多いですよ
今回は多少精神論的な部分をご説明しましたが、この記事を読んで少しでも自作PCへの理解が深まってくれれば幸いです。