【初心者向け】IntelとAMDどっちがいいの?CPUの選び方で何が変わる?

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自作PCを作成するとき、最も重要な決定事項の一つがCPUの選択です。

CPUはパソコンの「頭脳」とも言われる重要なパーツで、性能や使用目的によって最適なものを選ぶ必要があります。

現在の市場で主流となっているCPUメーカーはIntelとAMDです。

初めての自作PCにはどっちがいいんだろ?

IntelとAMDにはそれぞれ特徴があります

初めての自作PCにはIntelとAMDのどちらを選んだらいいのか?正直これは永遠のテーマです。

今回はそれぞれの特徴を紹介しながら、用途に合わせた選び方のポイントについて詳しく説明します。

目次

最初にIntelとAMDの特徴を知ろう

まず最初に、IntelとAMDのCPUそれぞれの特徴を知るところから始めましょう。

ざっくりとそれぞれのメーカーのイメージがつかめると思います。

Intel CPUの特徴:高いゲーム性能と王道の安定性

出典:Intel
  1. 高いシングルスレッド性能: IntelのCPUはシングルスレッド性能が高いことで知られています。これにより、ゲームや一部のアプリケーションでのパフォーマンスが向上します。
  2. 幅広い製品ラインナップ: Intelは幅広い価格帯と性能帯で製品を提供しています。エントリーレベルからハイエンドまで、選択肢が豊富です。
  3. 高い互換性: Intelのプラットフォームは多くのマザーボードと高い互換性を持っており、安定性が高いと評価されています。

IntelのCPUは、ゲームをプレイするうえで重要なシングルスレッド性能の高さと、幅広い製品ラインナップによる安定性で世界的に高いシェアを持っています。

『長いものには巻かれろ』じゃありませんが、多くの人が使っているという安心感はだれもが持つIntelのイメージだと思います。PC業界に詳しくない人でも『インテル入ってる』のフレーズは知ってるはず。

近年のラインナップはゲーム性能に対しての高さが評判で、一時期AMDに奪われていたシェアを一気に取り戻しました。

ゲーム性能の高さと王道の安定性が特徴

AMD CPUの特徴:マルチコア性能の強さと高いコストパフォーマンス

出典:AMD
  1. 優れたマルチスレッド性能: AMDのCPUはコア数が多く、マルチスレッド性能に優れています。これにより、マルチタスクやクリエイティブな作業に適しています。
  2. コストパフォーマンス: 同じ価格帯で比較すると、AMDのCPUは性能が高い場合が多く、コストパフォーマンスに優れています。
  3. 最新技術への対応: AMDは最新の技術を積極的に導入しており、近年ではゲーミング パフォーマンスを大幅に強化する AMD 3D V-Cache™ テクノロジを搭載したモデルをラインナップしている。

AMDのCPUは、上位モデルのマルチコア性能の高さからクリエイティブ用途での人気が高く、さらにコストパフォーマンスに優れた製品ラインナップを展開しているため、リーズナブルに様々な用途に合わせた選択ができます。

AMDは対応マザーボードのチップセットのライフサイクルの長さも特徴で、現在採用されているAM5のサポートも今後数年にわたって約束されています。つまり新しい世代のCPUが発表されても、マザーボードを使いまわせるということです。

数年前まではマニアックな印象の強かったAMDですが、Ryzenシリーズのリリースから一気に知名度が上がり、少しづつシェアを伸ばしてきました。

初心者には敬遠されがちですが実際のところ不安要素はありません

使用目的に合わせたCPU選び

IntelとAMDの特徴を理解したうえで、実際に使用目的に合わせたCPUの選び方をみていきましょう。

最適なCPUの選び方は、自分がどのような使い道で自作PCの購入を考えているのかで決まります。

ゲーミング用途のCPU選び:シングルスレッド性能でIntelが有利だが…

ゲーミングPCを作成する際には、シングルスレッド性能が重要です。多くのゲームはシングルスレッド性能に依存するため、IntelのCPUが優れた選択肢となることが多いです。

特に最新のIntel Core i5やi7シリーズは、PCゲーム全般に高いパフォーマンスを発揮し、ゲームタイトルによってはより大きな効果が出る場合があります。

ちなみにファイナルファンタジー14はIntel CPUに特化して作られているので、同タイトルをプレイするならIntel CPUがおすすめです。

FINAL FANTASY XIV: DAWNTRAIL Full Trailer

RTX4070シリーズ以上のハイエンドなグラフィックボードを検討しているなら、その性能を引き出すためにシングルコア性能は非常に重要です。

したがって、ゲーミング用途なら間違いなくIntel CPUがおすすめなのですが

Intel CPUってちょっと高くないですか?

コスパ優先ならAMD CPUもアリです!

現在の主力CPUであるCore i5やi7シリーズは3.5~6万円位の実勢売価なのでなかなかの出費になります。

もしあなたが、少しでも予算を抑えたいのならコスパの良いAMD CPUも選択肢にしましょう。

2024年6月現在ではAMD Ryzen7 5700Xが2万円前半で購入できるので、低価格でゲーミングPCを作りたいという人にはおすすめです。

Ryzen7 5700Xは、ミドルクラスのグラフィックボードであれば(RTX4060やRTX4060Tiなど)十分に性能を引き出すことができます。

ゲーム用途で十分な予算があるのならIntel CPUがおすすめなのですが、コスパ優先の選び方ではAMDも選択肢になることを覚えておきましょう。

クリエイティブ用途のCPU選び:マルチコア性能とコスパに優れたAMDがおすすめ

動画編集や3Dレンダリング、音楽制作などのクリエイティブな作業を行う場合、マルチスレッド性能が重要となります。

この点で、AMDのRyzenシリーズはマルチコア性能は非常に強力です。

特にRyzen 9シリーズやThreadripperシリーズは、多くのコアとスレッドを持ち、高いパフォーマンスを発揮します。

Intelも高性能なCore i9シリーズを提供していますが、コストパフォーマンスではAMDに一歩譲る場合が多いです。

クリエイティブ用途に強いAMDですが実は…

マルチコア性能の高いAMD CPUですが、近年では AMD 3D V-Cache™ テクノロジを搭載した3Dシリーズもラインナップしゲームに対しても高い性能を発揮します。

AMD Ryzen™ 9 7950X3D: The World’s Fastest Gaming Desktop Processor

クリエイティブ用途でAMD CPUを選択するときに、もしゲームにも興味があるなら3Dシリーズを検討してもいいでしょう。

ビジネス用途や日常利用:性能の差はないがグラフィック内蔵モデルがおすすめ

ビジネス用途や日常利用の自作PCなら、IntelとAMDで極端な性能は必要ありません。

この場合、コストと消費電力のバランスが重要となります。IntelのCore i3やAMDのRyzen 3シリーズは、価格も手頃で一般用となら十分な性能を提供します。

コストを優先するならGPU機能を内蔵したCPUを選択しましょう。

内蔵GPUとは、CPU内部にGPU機能を搭載したもので「iGPU(Integrated GPU)」とも呼ばれます。 GPU( Graphics Processing Unit) は、日本語にすれば「グラフィック演算装置」という意味で、シンプルに言うと映像をモニターに映し出すための機能。

これによりグラフィックボードの取り付けが不要になるので予算を抑えることが可能です。ゲームをしないのであれば内蔵GPUの性能で十分です。

技術的なポイントと将来性について

次はそれぞれのCPUが持つ技術的な問題と将来性について解説します。

オーバークロックに興味がある?

もしあなたがオーバークロックに興味があるなら、選択肢が変わってきます。

オーバークロックとは?

オーバークロックとは、CPUの動作周波数を、メーカーが設定した標準の周波数よりも高く設定することです。これにより、コンピュータの処理能力を向上させることができます。

AMDのRyzenシリーズはオーバークロック耐性が高く、ほとんどのモデルでオーバークロックが可能です。一方、IntelのCPUは特定の「K」モデル(例:Core i7-14700Kなど)のみがオーバークロック対応です。

オーバークロックによりCPUの動作周波数が高くなると、発熱量も増加します。適切な冷却対策を講じないと、過熱によるシステムの不安定化や最悪の場合、ハードウェアの故障を引き起こす可能性があります。

正直初心者にはおすすめできないシステムなので、一般知識として理解しておきましょう。

マザーボードの互換性と将来性について

CPUを選ぶ際には、マザーボードとの互換性はとても重要です。

Intelは世代ごとにソケットを変更する傾向が多く、新しいCPUにアップグレードする際にはマザーボードも交換が必要になる場合があります。

これに対して、AMDは同じソケットを長期間にわたり使用することが多く、アップグレードの柔軟性があります。

ちなみにAMDが採用したAM4ソケットは2016年に投入され、初代Ryzen 1000シリーズからRyzen 5000シリーズまで使用可能な非常に息の長いプラットフォームです。

ちなみにAM4はいまだに現役です

自作PCにおける技術の進歩は非常に速く、数年後には自分のCPUが旧型になることも少なくありません。

その中でAMDは、特にZenアーキテクチャ(初代Ryzen 1000シリーズから)を採用してから飛躍的な進歩を遂げており、将来的なアップグレードやサポートにも期待が持てます。

頻繁にプラットフォームが変わるIntelですが、その分新技術の導入に積極的であり、定期的に新しい製品を発表しています。

将来のアップグレードを見据えるなら、両社のロードマップや新技術の動向を事前にチェックしておきましょう。

2024年後半には両社ともに新CPUのリリースが控えてます

具体的な選び方とおすすめモデル

それでは具体的な選び方と現在のおすすめモデルを紹介します。

ゲーム向けおすすめCPU


Intel Core i7-14700K: 高いシングルスレッド性能とオーバークロック耐性が魅力です。ハイエンドなグラフィックボードとの組み合わせ時に効果を発揮しま。発熱量が高いので冷却性には気を使う必要があります。


AMD Ryzen 7 5700X: コストパフォーマンスに優れ、ゲームでも十分な性能を発揮。予算15万円以下でゲーミングPCを組むなら最適な選択肢。ハイエンドなグラフィックボードには性能不足の可能性も。

クリエイティブ作業向けおすすめCPU


AMD Ryzen 9 7950X: 多くのコアとスレッドを持ち、クリエイティブ作業に最適。AM5プラットフォームなので次世代CPUにも対応で将来性もある。ゲーム性能の高い3Dモデルもあり。


Intel Core i9-14900K: Intelの代表的な多コアCPU。高いマルチコア性能を持つがデメリットとして高い発熱量の問題がある。LGA1700ソケットとしては最後の世代となる。

ビジネス用途・日常利用向けのおすすめCPU


Intel Core i3-14100: 内蔵GPU搭載で、低価格でありながら十分な性能。消費電力、発熱も低いので使いやすい。ゲーミングPC向けの内蔵GPU無しモデルのi3-14100Fもラインナップ。


AMD Ryzen 5 5500GT: 内蔵GPUも搭載しており、エントリーレベルのPCに最適。2万円以下で買えるコスパに優れたCPU。

まとめ:現在の使用目的を優先するのが正しい選び方

IntelとAMDのどちらのCPUが良いかは、使用目的や予算によって異なります。

ゲーム向けにはIntel、クリエイティブ作業にはAMD、ビジネス用途や日常利用にはコストパフォーマンスを重視したモデルを選ぶと良いでしょう。

現在の自分のニーズに最も適したCPUを選ぶのが一番おすすめです。

将来的な用途を見越して、現在の利用目的に対して必要以上の性能のCPUを選んでしまうと、発熱の問題などデメリットになる部分も出てきます。

以上の点を踏まえて、本当に今の自分に必要なのか考えながら最適なCPUを選びましょう。

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この記事を書いた人

元BTOショップ店員で自作PCの販売経験20年以上。
その経験を生かしてブログ運営をしています。
ゲーム・映画・小説・ランニングが趣味。

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